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日本人は投資が嫌い?貯蓄好き?その理由とは

外国人はよく、「なぜ日本人はスキルではなく年功序列で上昇するのか?それにも関わらずなぜ残業ばかりしているのか?」「銀行の金利が著しく低いのに、なぜ貯金ばかりでしているのか?投資に回さないのか?」と言います。確かに、積極的に資産運用を考える日本人をあまり見たことがありません。『労働集約型』の仕事を頑張り、投資などの運用で“お金を働かせる”ことに無頓着な日本人のその理由について見ていきましょう。
 

海外と比べた日本の金融資産形成比


 
冒頭でも述べたように、日本人で投資に詳しい人は少ないです。ほとんどの人が積極的に投資はせず、資産の大半を貯蓄や保険に回しているのです。これは世界から見るとかなり異常な状況にあります。
それでは、世界と比較した場合どうなるのでしょうか。日本、アメリカ、ユーロ圏で比べてみましょう。
 
まず、現金・預金において

●日本・・・・・・・・52.3%
●アメリカ・・・・・・13.9%
●ユーロ圏・・・・・・34.6%

 
日本の家計における現金・預金の比率は、アメリカ、ユーロ圏と比べて圧倒的に高いことが分かります。
 
一方、運用資産(債務証券・投資信託・株式)における割合は

●日本・・・・・・・・15.1%
●アメリカ・・・・・・51.2%
●ユーロ圏・・・・・・29.7%

 
このように、現金・預金とは裏腹に非常に低いです。
アメリカと比較すると1/4程度にもなってしまい、日本が現預金している割合とアメリカの資産運用の割合が同水準であることから、投資への意識の差が明白にわかります。
 
なぜ日本人は投資をせず貯金をするのでしょうか。貯金ではお金は増えませんし、インフレが進んだ場合お金の価値は下がってしまいます。
この傾向には、日本人がこれまでの歴史で経験してきたことや、日本人特有の文化や思想、気質が影響していると考えられます。
 

「みんなと一緒なら恐くない」同調圧力に弱い日本人


 
私たち日本人ならほとんどの人が分かるであろう、「みんなと同じ」同調圧力。例えば自分1人だけ違ったことをしている、違う物を身に付けている、反対にみんなが持っている物を自分だけ持っていないなど、日本人は「人と違うこと」が悪なのです。
 
これは、誰かに言われたことやみんながやっていることに取り組むというのが得意な日本人の国民性であり、昔から存在したものです。村社会から発展した日本という国には、「村八分」という言葉があり、周囲と協力し、権力者の言うことを聞いて社会的な秩序を守らなければ生きてこれませんでした。
 
これは現代においても同様で、大企業に入って組織の仕事をしていれば人生は安泰、長時間労働が良しとされた時代がつい最近までありました。言われた通り、みんなと同じ通りにやっていれば上手くいくし、それが良しとされてきたのです。
しかしこれは、自分で判断すること、意思決定の責任をとることを放棄しているという側面も持っています。
 
そのため、資産運用という“自分で考えて取り組んでいくもの”に対して、多くの日本人は積極的に取り組みにくい資質を持ってしまっているのです。
しかし、貯蓄をしていれば問題ないという時代はとうに過ぎてしまっています。選択の自由が溢れている時代において、“みんなと同じ”選択肢をとるのがはたして正解なのでしょうか。
 

終身雇用制度が当たり前だったバブル期


 
バブル前までの日本は投資なんでする必要はなく、貯蓄だけしていれば十分でした。終身雇用が当たり前で、いい大学に入り、大企業に入れば人生安泰、約束された雇用に年功序列で給料も右肩上がり。確かに、そんな時代にわざわざ投資をする必要なんでありませんよね。
 
しかし、今の時代にこの考え方を続けていて良いものでしょうか。終身雇用が崩壊し、年金が出るのかも分からないと言われている今の時代です。国民年金の満額での年間受給額を見てみると、年々減少していることが分かります。企業に勤めていれば安心、貯蓄だけをしていれば大丈夫、という時代は終わったのです。自分で自分の身を守らなければいけない時代になってきているのです。
 
これからは自分自身で資産を運用し、将来のためのお金を増やしていく投資を行う必要があります。
 

自分を守るための資産運用の知識を身に付けよう


 
現在の貯金で大丈夫なのか、年金はちゃんともらえるのか。不安はたくさんあると思います。しかし投資を行っている欧米人は、老後に対して非常にポジティブに考えている人の割合が高いのです。それは、自分で資産を運用していけば、増やせる可能性があるからです。
 
今はまだ資産運用について知識がない人も、これから身に付けていけばいいのです。現代は投資に関する情報も簡単に手に入るようになっています。個人が投資をする環境も整ってきており、日本人にも増えてきています。年金に頼りきりだった頃よりはるかに豊かな老後を送れることも夢ではありません。